学校任せにしないことかな
財務省vs文科省の予算合戦はこの時期のデフォルトですね。
小・中学校の教員数削減案をどう思う?
http://polls.dailynews.yahoo.co.jp/domestic/10263/result
財務省、教員の削減要求へ 7年間で3.9万人減主張
(朝日新聞デジタル 10月28日(月)23時58分配信)
財務省は28日、子どもの数が減っているのに合わせて、公立小中学校の先生の数を減らすよう文部科学省に求める考えを明らかにした。先生1人あたりの子どもの数を変えない場合、今後7年間で3・9万人減らせるとの主張だ。これに対し文科省は、今の人員を維持することで少人数教育を進めようとしており、調整は難航しそうだ。
28日の財政制度等審議会(財務相の諮問機関)で、財務省が提案した。今は全国の公立小中学校に約70万人の先生がいるが、子どもの数にあわせて先生も減らすと、2019年度は66万2千人に減らせるという。
少人数教育について財務省は「少人数化と、学力やいじめには密接な関係がない」としている。給与も普通の地方公務員並みに下げて、来年度の国の給与負担を約370億円減らすよう主張している。
元ネタ→http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131029-00000001-asahi-pol
「教員の数を増やせば教育の質が高まるという考えはもう古い」と、会議のメンバーが語った話もミクシィニュースではのっていた。
少子化を前提に予算を減らそうってのは、出生率を改善しようとする政策とそもそも矛盾しているんですが。
たしかに教員の数を増やしても教育が改善するかは未知数。
たしかなデータはないからね。
でも、人が多い方が教師ひとりひとりに余裕が出るから、もっと子どもにいいことができる。直接子どものためになることをしなくても、教師自身が自分のために時間をつかえれば、子どもと機嫌良くむきあえるから結果的には良くなるっていえる。
それだけたくさんの目で子どもを見守ることができれば、変化にも気づきやすいしきめ細かい対応ができる。
…ってのは私立の小・中学校と公立を比べれば明らかじゃん。
私立と公立の小学校、どちらも潜入してわかった一番のちがいは教員数と教師が無駄な仕事をしなくていいかどうかかな、と。
やっぱいい教育は金が司ってる部分が大きいのです。
分かってて言ってるんだろうね。へりくつでも根拠があれば一瞬だけ正しそうに聴こえるからね。
教育への投資はすぐに効果がでるものではない。何が正解ってのも誰にもわからない。だから、合理的な人ほど真っ先に減らしたいと考えるのはわかる。
それだけ国の財政が逼迫しているってことだろうし。
教員数を増やして欲しいのはやまやまだけど、火の車財政の今まあムリだろう。
国や自治体にお金や政策で何とかしてもらおうとして、バカを見ているのが今の公教育。
なら、上任せにしない方向に舵をきるしかない。
教師は子どものためになにかをすることで精一杯。それ以外のことなんて考える余裕はない。だから、その周りにいる人が教師を支え、足りないと気づいたことを補う。
教育を学校任せにせずに、社会で生きる大人みんなで子どものためになることをしようとする社会に変えていく。
そうすれば学校現場にお金をくれなくても、子どもはなんとかよく育つんじゃないかと。
今の教育現場に足りないことはたくさんある。それは、NPOなり社会起業家なりが参入するチャンスともいえる。
たとえば教師の数が減り、英語がさらに低年齢から導入され、土曜授業が復活するなら間違いなく教師はもっと忙しくなる。教師の心身の健康を支える仕組みは絶対に必要になってくる。
事務仕事を手伝う人、職場の利害を離れて日々の悩みを語る場、手の抜き方の指南書とかね。
日々懸命に子どものことを考える先生方を、教員数を減らしたり減給を提案したりすることで追いつめる財務省の態度はゆるせない。
でも嘆いても事態が変わるわけじゃない。
だからこの変化を逆手にとって、学校任せにしていた教育を社会全体で子どもを育むチャンスに変える。
欠陥ってのは可能性だから。
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