サイエンスライターにまつわるお寒い状況
くだらない方向へ報道がむかっていった原因はそこにある気がする。
科学ニュースという大本営発表 http://huff.to/1i0qBqr
小保方さんのことについて一言も口を開かなかったのは、マスコミが最初っから理科に対して失礼だったことにむかついていたからです。
人柄やストーリーはそりゃ大事でしょうよ。
あなたたちにとっては発見の内容よりおもしろいでしょうよ。
でも、もっと大切なのはその研究のなにがすごいのか、どんな新しい発見がどういう方法でなされたのかを分かりやすく伝えることだったんじゃないの?
私が知りたかったのは、どんな実験でどんな細胞が生まれたのか、どんな応用ができるのか。でも、それをつっこんで解説するメディアはなく、若いおねーちゃんがつくったということばかりを報道した。
もっと細胞に対する愛をもってよ!
あんたたちとはちがう興味をもってる人間だってゴマンといるんだ!!!
TVやネットで彼女の報道が流れるたびにそう思っていた。
オボちゃん騒動、発表を疑えるマスコミがいたらちがったかもと思う。
科学研究を修士、いやポスドクぐらいまでやった人だったら理科の世界をもっと正しくわかりやすく、そして愛をもって伝えられるんじゃないかなあ、と。
こどもに理科を教えるのは好きでもサイエンスライターをやらない理由はこれです。私には学部卒程度の知識しかない。
卒論も農業経済学を選んだため実験をマジメにやらずに卒業してしまったから。
でもなああ。理科っぽい話をもっとふつうのメディアで発信できるライター&記者が増えないと、また同じ過ちが繰り返されてしまうだろうなあ。
身近に理科っぽい話題がつねにあって、それをサカナに雑談できるのがふつうみたいな社会になると、もうすこし自然科学の基礎研究だって充実するんじゃないのかなあ。
すぐに社会に役立つ科学技術系ばかりでなく。
でも、どういう切り口で語ればいいの?ってのが今の私には見えない。
PVとりつつも理科に対する誠実さみたいなのはなくさぬまま、グリーンズやぴあや経済新聞でどう伝えるの?
分からない。
とりあえず、物理化学生物地学を大学教養レベルまでもういちどさらってみよう。
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