赤ちゃん先生はじめました
ひさびさに
あやね先生復活しました。
『赤ちゃん先生プロジェクト』という、子育て中のママが赤ちゃんと一緒にいろんなところで授業をするというプロジェクトがある。
今年の冬にグリーンズの同僚に誘われ、研修を受け、今日小学校で初授業をしてきた。
「自分は愛されているんだ。大切にされているんだ」と実感できる子どもを育てるのが働いていた小学校のミッション。
私を育ててくれた前校長先生はそれを「デキスカ心」(自分はデキル!好かれている!と思える自信)とよんでいて、
職員会議でも毎朝の全校朝礼でも何回も、何十回もあの手この手で語っていたからうっとおしいくらい染み付いて今、ここにいる。
今日の話をもらったとき、信頼関係のない一瞬の出会いの子どもに何をどう伝えるかをこの2週間頭の片隅でずっとずっと考えていた。
子どもの考える時間、赤ちゃんとふれあって命の重さを感じる時間、私の語る時間。
きれいにまとめてはきっと響かない。低学年と違って、中学年はちょっと変化球がいる。
そんなことをふまえて教材をつくり、リハをし、頭の中で何度もシミュレーションをした。
はじめて出会った子どもたち。
ちょっと照れつつ輪になって問いを発してみると、自分の思いを言ったり言わなかったり。
表現するのは苦手だけれど、赤ちゃんの手をにぎったりほっぺをさわったり、脱走しようとするのを「ぼくらとあそぼうよー」とあやしてくれたり。
息子の「あばばばばば〜」などの喃語に「うわあ、不思議!」と驚きの声をあげたり。
やっぱ私は、子どものこういう素直な反応が涙が出るくらい好きだ。
仕込んだ小道具「デキスカカード」。ちくちくする人を傷つける言葉を言われるとそれは破かれ小さくなる。
ふわふわした人を大切に思う言葉をいわれるとそれはふくらみ大きくなる。
私が語るより、目で見る現象の方が伝わるかな、と思ってね。
やってみたら、予想通りインパクトあったみたいで「えー!」の合唱が。
やったね☆
じつはそれはかつての師匠から盗んだ技。
「いつかもうちょっと力量があがったらまねさせてください!」
とお願いしたのはいいけれど、私はまねる前に仕事を辞めてしまった。
こんな思ってもみない形で実現できて、よかったなあ。
やっぱり授業は楽しい。
子どもとやりとりして、一緒に笑って、ときに喧嘩もして、ともに考え合って何かを生み出してゆく。
それらは決して形としてのこることはないけれど、だからこそ心にのこるのだと思う。
ライブの喜びっていうのかな。
私はそれが好きで教師をやってきた。
小学校の授業はプロジェクトの規定で1歳までだからきっとこれが最初で最後なのだけど、
人とコミュニケーションをするなかで、その人の中になにかを芽吹かせてゆく”授業”という営みを、
私はずっとつづけていきたい。
そんなことを思った『赤ちゃん先生プロジェクト』のデビュー戦でした。
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