依存ではなく自立がゴール
子どもを育むことは人生でもっともクリエイティブな仕事だもんね。
「子ども最優先の教育ママたちは充実した人生を送り、幸福度も高いことが判明」
http://irorio.jp/kondotatsuya/20131104/85642/
オランダのアムステルダム自由大学と、カナダのブリティッシュ・コロンビア大学の研究者が、トータル332人の親にアンケート調査を行い、データを分析したところ、子ども最優先の親ほど幸福度が高く、自分は有意義な人生を送っていると思っていることが分かった。
教員としてお母様方と接する人間にとって、教育ママは教育に関心がない人より正直やりやすい。
意見がちがっていても子どもをよく育てたい!という気合いは同じだから、どこかで合意できる。
教師がどんなにがんばっても、おうちの方の協力がないと子どもは成長しない。
ただ、教師でも親でも子どもを育むなら絶対に気をつけなければいけないことが一つある。
子どもを大人に依存させないようにすることだ。
どんな学校にも1人か2人はすごい先生がいて、その人のクラスの子どもは顔つきがちがう。安心して自分のよさをみんな発揮しているというか。
以前の勤務校にも何人かいた。
少しでも安定した学級にしたくて、血眼にして私と比較してみた。
十年以上やっているベテランだからというのもあるけれど、一番のちがいは
子どもにできる限りまかせている
ということだった。
子どもを信じ、教師がいなくても子どもたちだけでまわるシステムをつくっている。
教室掃除や体育のボールゲームではリーダーをつくり(立候補や当番制)、仲間の指揮を執らせる。総合などの話し合い活動では司会まで子どもにまかせる。
あるとき、子どもにまかせてもあの人たちはどうしたらいいか分からないんじゃないですかと聞いたら、
「まずは私の指揮を見せておくのがポイントかな。見ているうちに子どもは覚えて、同じようにちゃんとできるようになるものなのよ」
との返答だった。
この差なんだろうな。
私はひよっこなのでクラスの規律を徹底して守らせるまでしかできなかった。
それだと担任がいる前ではちゃんとするけど、教科専科の先生の前で残念なことになってしまう。
守ってくれる人がいなくなってもひとりでちゃんと生きていける。
つまづいても自力で立ち上がってまた歩んでいける。
教育の最終目標はそこだ。
子ども最優先の教育ママは、ぐいぐい我が子を引っ張って依存させるだけでなく自立して生きていけるところまで育ててこそ、役目をまっとうしたといえる。
ゴールをまちがわなければ、教育ママほど子どもにとって頼もしい存在はない。
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