家族をうしなう。希望はのこる。

家族をうしなう。希望はのこる。政治のイベントやらプロジェクトやらで日々たいへんおせわになっております藤岡聡子ちゃんのインタビュー記事がろんちされてた。

【子育てと仕事を学ぶ #1】藤岡聡子「いろんなことを手放すと、生死と向き合う勇気と覚悟がわいてきた」

私は日本ほど、自分を持って生き抜かなきゃいけない国ってないんじゃないかと思っていて。「これがいい」と言えないひとたちの、不安や迷いがすごく渦を巻いている感じがします。

ワタスもじつにそう思います。だからこそ、

一個人が今の選択がベストって決めることかな……少なくとも、親が「これでいい」って思ったことでない限り、子どもたちにも伝えられないですから。

と。うん。
彼女やブラウンズフィールドの中島デコさんやCOJの鎌田華乃子さんの言葉はソーシャルデザインとかオーガニック界隈のなか、「底辺を知らない金持ちとエリートと優等生ちゃんがなにか言ってらあ~」とばかり思ってしまうひねくれた私にも、なぜか届く。

なんでかなあと考えた時に、たぶん、自分ではどうすることもできない「家族をうしなう」「家族が壊れる」など身近なひととの悲しい現実に直面して、それから逃げずにもがき苦しんで、立ち直った経験があるからなのだと気づく。

私は父がいません。いえ、正確には生きていますが10代なかばに家族ではなくなってしまいました。
文字にすると50文字ちょっと。でも、その現実と向き合って乗り越えるのには10年以上の月日がかかった。

女所帯に日本社会は実に厳しいからね。まわりの心ない攻撃をかわしながら傷を癒やしてくのはたいへんなのだ。
まあそのぶん自分が親になったら家族とちゃんと向き合って、皆が幸せでいられる家族をつくることを何よりも徹底する気になるから結果オーライなのだけれども。

そういえば高校生のころ劇作家鴻上尚史さんの本を読んでこんなくだりがあった。

Q:どうすれば人を惹きつける役者であり続けられるのでしょう。
A:傷ついても前を向き続けることです。

家族が壊れまくってた当時、無理筋にしか思えない言葉だったけど、今も覚えてるってことは自分の支柱として役立っていたんだな。
この記事読んで唐突に思い出した。